東邦大学医学部人事考課制度は、本学教員が設定した教育、研究、診療、管理・運営及び社会活動の領域における目標の達成度等を勘案し、その業績、意欲・態度、能力を評価し、それぞれの有する能力を育成・活用することによって、教育、研究、診療等の活性化を図るとともに、教員自身のモチベーションを高めることを目的とする。
人事考課は、助教以上の専任教員を年度ごとに評価し、評価結果をもとに次年度に、顕彰などの処遇に反映させる。具体的考課は、教育、研究、診療、管理・運営および社会活動等の領域における「業績」「意欲・態度」「能力」の各考課項目に設定された要素について、考課者が目標の達成度等を勘案し、5 段階で評価する。
考課にあたっては、被考課者から提出された「目標シート」、「実績表」、「自己評価シート」等を参考にする。
各領域における考課要素は、次の通りとする。
各要素の具体的な着眼点等については、各人事考課表の記載通りである。
領域 | 考課要素 | ||
---|---|---|---|
業績 | 意欲・態度 | 能力 | |
教育 | 教育実績 |
責任性、協調性、
積極性、倫理性 |
技術(専門)力、企画力
育成(指導)力、リーダーシップ |
研究 | 研究実績 |
責任性、協調性、
積極性、倫理性 |
技術力、企画力
指導力、リーダーシップ |
診療 | 診療実績 |
責任性、協調性、
積極性、信頼性 |
技術力、企画力
指導力、リーダーシップ |
管理運営 |
管理運営実績
入試業務実績 |
責任性、協調性、積極性 |
技術力、企画力
指導力、リーダーシップ |
社会活動 | 社会活動実績 | 責任性、積極性、倫理性 | - |
各領域における業績、意欲・態度、能力について、以下のような重み付けを行う。
領域 | 考課要素 | 合計 | ||
---|---|---|---|---|
業績 | 意欲・態度 | 能力 | ||
教育 | 10 | 5 | 5 | 20 |
研究 | 10 | 6 | 4 | 20 |
診療 | 12 | 4 | 4 | 20 |
管理運営 | 10 | 5 | 5 | 20 |
社会活動 | 10 | 10 | - | 20 |
考課者は、次の通りとする。
被考課者 | 考課者 | |
---|---|---|
第 1 次考課者 | 第 2 次考課者 | |
運営責任者及び教授 | 医学部長 | - |
准教授、講師、助教 | 運営責任者 |
一般教育・基礎医学系 : 医学部長 大森病院 : 大森病院長 大橋病院 : 大橋病院長 佐倉病院 : 佐倉病院長 |
当該年度の考課対象期間は次の通りとする。
4 月 1 日 ~ 翌年 3 月 31 日
上記期間内に出向等による非在籍期間がある場合は、考課対象外となる。
また、年度途中から採用となった教員については、当該年度については考課対象外となる。
1 次考課実施時期は、当該年度の2・3月とする。実績表、自己評価シートは1月までの分を記載する。なお、3月末日までには1次考課を完了する。完了後は、2次考課者による考課を行う。
2月以降に実績表に変更が生じた場合は、運営責任者に連絡すれば、実績表を修正することができる。
被考課者は、毎年度の4月末日までに各自「目標シート」を記入し、指定された期日までに第1次考課者へ提出する。
(1) シートには、原則、重点目標を設定するとともに、設定した目標を達成するための創意工夫など具体的方法や達成しようとする程度(水準)などを記入する。
(2) シートの〔各領域における遂行上の配分〕欄には、教育、研究、診療、管理・運営、社会活動の各領域における遂行上の配分(配分率)を 5% から 50% (一般教育、基礎系教員の診療への配分は 0% でも可とする)の範囲内で合計 100 %となるよう記入する。但し、教育への配分は 30% 以上、社会活動への配分は 10% 以内とすることが望ましい。
(3) 記入にあたっては、必ず第1次考課者等と面談する。 但し、教授、運営責任者を除く。
被考課者は、各自「実績表」を記入し、毎年指定された期日までに第1次考課者に提出する。記入にあたっては、考課対象期間における教育、研究、診療等の領域における実績を自己申請する。
被考課者は各自「自己評価シート」を記入し、指定された期日までに第1次考課者へ提出する。記入にあたっては、各考課要素の着眼点等および評価基準に基づき、各項目について5段階で評価を行う。自己評価欄のコメント欄、組織や大学への要望等欄の自由記入欄は、必要に応じて適宜記入する。
(1)第1次考課者は、被考課者が作成した「目標シート」、「実績表」や「自己評価シート」を参考にしながら、被考課者と面談を行い、各考課要素の着眼点等および評価基準に基づき、各項目について5段階で評価を行う。なお、考課は原則として絶対考課とする。
なお、運営責任者及び教授の考課者は医学部長となるが、考課時の面談については毎年度は実施しない。
(2)考課表の考課におけるコメントは、被考課者の「目標シート」、「実績表」、「自己評価シート」や面談を参考にしながら、第1次考課者が適宜記入する。
(3)考課対象期間内に異動や配置転換があった場合は、前所属の考課者の意見を聴取して考課を行う。
考課者は、考課にあたっては教員の考課が自己にとって重要な職務であることを認識し、日常の職務行動を通じて、各人の能力を十分に発揮させるよう処置を講じるとともに、公平な考課を心がけなければならない。
(1)第2次考課後、被考課者に考課結果をフィードバックする。
(2)2年続けて低評価となった場合は、医学部長による指導・警告の対象となる。
(3)評価に不服もしくは異議のある被考課者は、1回に限り不服申し立てができる。第2次考課者は不服申し立てを受けたならば、再度評価を行い、評価を確定する。
考課年の第2次考課に基づき、各領域の得点は、各領域のウエイト x 評価(= 評価点)x 配分率として算出する。それぞれの領域の得点を合算したものを総合評価点とし、次のとおりランクづけをする。
総合評価レンジ | ランク |
---|---|
100 点 〜 85 点 | A |
85 点未満 〜 70 点 | B |
70 点未満 〜 50 点 | C |
50 点未満 〜 30 点 | D |
30 点未満 〜 20 点 | E |
(1) 人事考課にてランクAの者もしくは上位 10% 以内の者を目安として顕彰する。
(2) その他
当該年度の人事考課において目標シートや実績表、自己評価、1次考課のいずれかにおいて未提出がある場合は、翌年度に昇任人事(再任ならびに任用換含む)の対象としない。